国際人権A規約

(正式には、「経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約」という)

 

 

世界人権宣言の具体化

「世界人権宣言」が法的拘束力を持たなかったことから人権保障を法制化するために、1966(昭和41)年に採択されたのが「国際人権規約」である。

国際人権規約は、民族自決権のほか、世界人権宣言に規定される人権にほぼ対応し、「男女の平等」「拷問の禁止」「表現の自由」などを細かく規定するとともに、内外人平等主義をとり、外国人に十分な人権を保障したことでも意義深い。

A規約(「経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約」)B規約(「市民的、政治的権利に関する国際規約」)に分かれる。

日本は1979(昭和54)年「選択議定書」(市民的および政治的権利に関する条約【B規約】に関する2つの選択議定書がある。第1選択議定書は権利を侵害された個人が国連人権委員会に通報することを認めるもので、第2選択議定書は死刑廃止に関するものであるが、日本はいずれの選択議定書を批准していない)とA規約中の地方公営企業職員のスト権、祝祭日の給与保障、高校・大学教育の無償の3点につき留保(りゅうほ=国際法上、多国間が結ぶ条約において、特定の当事国が条約中の一定の条項を自国には適用しないという意思表示をすること)して批准した。

 

 

日本国政府は、国際規約の批准書の寄託に当たり、署名の際に行った宣言を確認する旨の通告を国際連合事務総長あて書簡により行った。その内容は、次のとおりである。

「日本国は、経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約第13条2(b)及び(c)の規定の適用に当たり、これらの規定にいう『特に、無償教育の漸進的(ぜんしんてき=順を追って徐々に目的を実現しようとするさま)な導入により』に拘束されない権利を留保(国際法上、多国間が結ぶ条約において、特定の当事国が条約中の一定の条項を自国には適用しないという意思表示をすること)する。」

なお、この条項に対して留保をしているのは、締約国151ケ国中(05年1月25日現在)ルワンダ、マダガスタル及び日本だけである。

ルワンダが08年12月に留保を撤回。これで、同条項を留保している国は、条約加盟国160カ国中(09年5月現在)、日本とマダガスカルの2カ国国内総生産=⇒日本2位/マダガスカル125位)だけとなった。

国内総生産
 日本        2位
 マダガスカル 125位
 日本の国内総生産は、515兆837億円
(07年度)で世界2位。それに対し、マダガスカルは125位で73億ドル(07年、約7200億円、1ドル=98円で換算)、ルワンダは150位で33億2000万ドル(同、約3300億円)(09年6月8日付『しんぶん赤旗』

 

日本政府は2012年9月11日の閣議で国際人権(社会権)規約13条2の(b)(c)項、「中等教育および高等教育の漸進的無償化」条項の留保撤回を決定。

 政府は、11日23時30分(NY時間9月11日午前10時30分)​国連に通告書を送付した。通告書は即受理され、各国に「回状」が出された。

 人権規約は、現在160の国が締約しており、日本は中等・高等教育無償化の漸進的導入にかかる条項については留保していた。留保していたのは、日本とマダガスカルのみで、国連から撤回を勧告されていた。

 

 

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この規約の締結国は、

国際連合憲章において宣明された原則によれば、人類社会のすべての構成員の固有の尊厳及び平等のかつ奪い得ない権利を認めることが世界における自由、正義及び平和の基礎をなすものであることを考慮し、

これらの権利が人間の固有の尊厳に由来することを認め、

世界人権宣言によれば、自由な人間は市民的及び政治的自由並びに恐怖及び欠乏からの自由を享受するものであるとの理想は、すべての者がその経済的、社会的及び文化的権利とともに市民的及び政治的権利を享有することのできる条件が作り出される場合に初めて達成されることになることを認め、

人権及び自由の普遍的な尊重及び遵守を助長すぺき義務を国際連合憲章に基づき諸国が負っていることを考慮し、

個人が、他人に対し及びその属する社会に対して義務を負うこと並びにこの規約において認められる権利の増進及び擁護のために努力する責任を有することを認識して、

次のとおリ協定する。

 

第1部

第1条(人民自決の権利)

 すべての人民は、自決の権利を有する。この権利に基づき、すべての人民は、その政治的地位を自由に決定し並びにその経済的、社会的及び文化的発展を自由に追求する。

 すべての人民は、互恵の原則に基づく国際的経済協力から生ずる義務及び国際法上の義務に違反しない限り、自己のためにその天然の富及び資源を自由に処分することができる。人民は、いかなる場合にも、その生存のための手段を奪われることはない。

 この規約の締結国(非自治地域及び信託統治地域の施政の責任を有する国を含む。)は、国際連合憲章の規定に従い、自決の権利が実現されることを促進し及び自決の権利を尊重する。

 

第2部

第2条(人権実現の義務)

1 この規約の各締約国は、立法措置その他のすべての適当な方法によりこの規約において認められる権利の完全な実現を漸進的に達成するため、自国における利用可能な手段を最大限に用いることにより、個々に又は国際的な援助及び協力、特に、経済上及び技術上の援助及び協力を通じて、行動をとることを約束する。

 この規約の締約国は、この規約に規定する権利が人種、皮膚の色、性、言語、宗教、政治的意見その他の意見、国民的若しくは社会的出身、財産、出生又は他の地位によるいかなる差別もなしに行使されることを保障することを約束する。

 開発途上にある国は、人権及び自国の経済の双方に十分な考慮を払い、この規約において認められる経済的権利をどの程度まで外国人に保障するかを決定することができる。

 

第3条(男女同権)

 この規約の締約国は、この規約に定めるすべての経済的、社会的及び文化的権利の享有について男女に同等の権利を確保することを約束する。

 

第4条(人権制限の場合と方法の限定)

 この規約の締約国は、この規約に合致するものとして国により確保される権利の享受に関し、その権利の性質と両立しており、かつ、民主的社会における一般的福祉を増進することを目的としている場合に限り、法律で定める制限のみをその権利に課することができることを認める。

 

第5条(人権破壊の禁止及び既存の権利の確保)

 この規約のいかなる規定も、国、集団又は個人が、この規約において認められる権利若しくは自由を破壊し若しくはこの規約に定める制限の範囲を超えて制限することを目的とする活動に従事し又はそのようなことを目的とする行為を行う権利を有することを意味するものと解することはできない。

 いずれかの国において法律、条約、規則又は慣習によって認められ又は存する基本的人権については、この規約がそれらの権利を認めていないこと又はその認める範囲がより狭いことを理由として、それらの権利を制限し又は侵すことは許されない。

 

3部

第6条(労働の権利)

 この規約の締約国は、労働の権利を認めるものとし、この権利を保障するため適当な措置をとる。この権利には、すべての者が自由に選択し又は承諾する労働によって生計を立てる機会を得る権利を含む。

 この規約の締約国が1の権利の完全な実現を達成するためとる措置には、個人に対して基本的な政治的及び経済的自由を保障する条件の下で着実な経済的、社会的及び文化的発展を実現し並びに完全かつ生産的な雇用を達成するための技術及び職業の指導及び訓練に関する計画、政策及び方法を含む。

 

第7条(公正かつ良好な労働条件を享受する権利)

 この規約の締約国は、すべての者が公正かつ良好な労働条件を享受する権利を有することを認める。この労働条件は、特に次のものを確保する労働条件とする。

(a)すべての労働者に最小限度次のものを与える報酬

  (@) 公正な賃金及びいかなる差別もない同一価値の労働についての同一報酬。特に、女子については、同一の労働についての同一報酬とともに男子が享受する労働条件に劣らない労働条件が保障されること。

(A) 労働者及びその家族のこの規約に適合する相応な生活

(b)安全かつ健康的な作業条件

(c)先任及び能力以外のいかなる事由も考慮されることなく、すべての者がその雇用関係においてより高い適当な地位に昇進する均等な機会

(d)休息、余暇、労働時間の合理的な制限及び定期的な有給休暇並びに公の休日についての報酬

 

第8条(団結権及び同盟罷業権)

 この規約の締約国は、次の権利を確保することを約束する。

(a) すべての者がその経済的及び社会的利益を増進し及び保護するため、労働組合を結成し及び当該労働組合の規則にのみ従うことを条件として自ら選択する労働組合に加入する権利。この権利の行使については、法律で定める制限であって国の安全若しくは公の秩序のため又は他の者の権利及び自由の保護のため民主的社会において必要なもの以外のいかなる制限も課することができない。

(b) 労働組合が国内の連合又は総連合を設立する権利及びこれらの連合又は総連合が国際的な労働組合団体を結成し又はこれに加入する権利

(c) 労働組合が、法律で定める制限であって国の安全若しくは公の秩序のため又は他の者の権利及び自由の保護のため民主的社会において必要なもの以外のいかかる制限も受けることなく、自由に活動する権利

(d) 同盟罷業をする権利。ただし、この権利は、各国の法律に従って行使されることを条件とする。

2 この条の規定は、軍隊若しくは警察の構成員又は公務員による1の権利の行使について合法的な制限隈を課することを妨げるものではない。

 この条のいかなる規定も、結社の自由及び団結権の保護に関する1948年の国際労働機関の条約の締約国が、同条約に規定する保障を阻害するような立法措置を講ずること又は同条約に規定する保障を阻害するような方法により法律を適用することを許すものではない。

 

第9条(社会保障についての権利)

 この規約の締約国は、社会保険その他の社会保障についてのすべての者の権利を認める。

 

第10条(家族・母親・児童の保護)

 この規約の締約国は、次のことを認める。

 できる限り広範な保護及び援助が、社会の自然かつ基礎的な単位である家族に対し、特に、家族の形成のために並びに扶養児童の養育及び教育について責任を有する間に、与えられるべきである。婚姻は、両当事者の自由な合意に基づいて成立するものでなければならない。

2 産前産後の合理的な期間においては、特別な保護が母親に与えられるべきである。働いている母親には、その期間において、有給休暇又は相当な社会保障給付を伴う休暇が与えられるべきである。

 保護及び援助のための特別な措置が、出生その他の事情を理由とするいかなる差別もなく、すべての児童及び年少者のためにとられるべきである。児童及び年少者は、経済的及び社会的な搾取から保護されるべきである。児童及び年少者を、その精神若しくは健康に有害であり、その生命に危険があり又はその正常な発育を妨げるおそれのある労働に使用することは、法律で処罰すべきである。また、国は、年齢による制限を定め、その年齢に達しない児童を賃金を支払って使用することを法律で禁止しかつ処罰すべきである。

 

第11条(相当な生活水準についての権利)

 この規約の締約国は、自己及びその家族のための相当な食糧、衣類及び住居を内容とする相当な生活水準についての並びに生活条件の不断の改善についてのすべての者の権利を認める。締約国は、この権利の実現を確保するために適当な措置をとり、このためには、自由な合意に基づく国際協力が極めて重要であることを認める。

 この規約の締約国は、すべての者が飢餓から免れる基本的な権利を有することを認め、個々に及び国際協力を通じて、次の目的のため、具体的な計画その他の必要な措置をとる。

(a) 技術的及び科学的知識を十分に利用することにより、栄養に関する原則についての知識を普及させることにより並びに天然資源の最も効果的な開発及び利用を達成するように農地制度を発展させ又は改革することにより、食糧の生産、保存及び分配の方法を改善すること。

(b) 食糧の輸入国及び輸出国の双方の問題に考慮を払い、需要との関連において世界の食糧の供給の衡平な分配を確保すること。

 

第12条(健康を享受する権利)

 この規約の締約国は、すべての者が到達可能な最高水準の身体及び精神の健康を享受する権利を有することを認める。

 この規約の締約国が1の権利の完全な実現を達成するためにとる措置には、次のことに必要な措置を含む。

(a) 死産率及び幼児の死亡率を低下させるための並びに児童の健全な発育のための対策

(b) 環境衛生及び産業衛生のあらゆる状態の改善

(c) 伝染病、風土病、職業病その他の疾病の予防、治療及び抑圧

(d) 病気の場合にすべての者に医療及び看護を確保するような条件の創出

 

第13条(教育についての権利)

 この規約の締約国は、教育についてのすべての者の権利を認める。締約国は、教育が人格の完成及び人格の尊厳についての意識の十分な発達を指向し並びに人権及び基本的自由の尊重を強化すべきことに同意する。更に、締約国は、教育が、すべての者に対し、自由な社会に効果的に参加すること、諸国民の間及び人種的、種族的又は宗教的集団の間の理解、寛容及び友好を促進すること並びに平和の維持のための国際連合の活動を助長することを可能にすべきことに同意する。

 この規約の締約国は、1の権利の完全な実現を達成するため、次のことを認める。

(a) 初等教育は、義務的なものとし、すべての者に対して無償のものとすること。

(b) 種々の形態の中等教育(技術的及び職業的中等教育を含む。)は、すべての適当な方法により、特に、無償教育の漸進的な導入により、一般的に利用可能であり、かつ、すべての者に対して機会が与えられるものとすること。

(c) 高等教育は、すべての適当な方法により、特に、無償教育の漸進的な導入により、能力に応じ、すべての者に対して均等に機会が与えられるものとすること。

(d) 基礎教育は、初等教育を受けなかった者又はその全課程を修了しなかった者のため、できる限り奨励され又は強化されること。

(e) すべての段階にわたる学校制度の発展を極的に追求し、適当な奨学金制度を設立し及び教育職員の物質的条件を不断に改善すること。

 この規約の締約国は、父母及び場合により法定保護者が、公の機関によって設置される学校以外の学校であって国によって定められ又は承認される最低限度の教育上の基準に適合するものを児童のために選択する自由並びに自己の信念に従って児童の宗教的及び道徳的教育を確保する自由を有することを尊重することを約束する。

 この条のいかなる規定も、個人及び団体が教育機関を設置し及び管理する自由を妨げるものと解してはならない。ただし、常に、1に定める原則が遵守されること及び当該教育機関において行われる教育が国によって定められる最低限度の基準に適合することを条件とする。

 

第14条(無償の初等義務教育確保のための計画義務)

 この規約の締約国となる時にその本土地域又はその管轄の下にある他の地域において無償の初等義務教育を確保するに至っていない各締約国は、すべての者に対する無償の義務教育の原則をその計画中に定める合理的な期間内に漸進的に実施するための詳細な行動計画を2年以内に作成しかつ採用することを約束する。

 

第15条(科学及び文化についての権利)

1 この規約の締約国は、すべての者の次の権利を認める。

(a) 文化的な生活に参加する権利

(b) 科学の進歩及びその利用による利益を享受する権利

(c) 自己の科学的、文学的又は芸術的作品により生ずる精神的及び物質的利益が保護されることを享受する権利

 この規約の締約国が1の権利の完全な実現を達成するためにとる措置には、科学及び文化の保存、発展及び普及に必要な措置を含む。

 この規約の締約国は、科学研究及び創作活動に不可欠な自由を尊重することを約束する。

 この規約の締約国は、科学及び文化の分野における国際的な連絡及び協力を奨励し及び発展させることによって得られる利益を認める。

 

第4部

第16条(締約国の報告義務)

 この規約の締約国は、この規約において認められる権利の実現のためにとった措置及びこれらの権利の実現についてもたらされた進歩に関する報告をこの部の規定に従って提出することを約束する。

(a) すべての報告は、国際連合事務総長に提出するものとし、同事務総長は、この規約による経済社会理事会の審議のため、その写しを同理事会に送付する。

(b) 国際連合事務総長、また、いずれかの専門機関の加盟国であるこの規約の締約国によって提出される報告又はその一部が当該専門機関の基本文書によりその任務の範囲内にある事項に関連を有するものである場合には、それらの報告又は関係部分の写しを当該専門機関に送付する。

 

第17条(報告の時期と内容)

 この規約の締約国は、経済社会理事会が締約国及び関係専門機関との協議の後この規約の効力発生の後1年以内に作成する計画に従い、報告を段階的に提出する。

 報告には、この規約に基づく義務の履行程度に影響を及ぼす要因及び障害を記載することができる。

 関連情報がこの規約の締約国により国際連合又はいずれかの専門機関に既に提供されている場合には、その情報については、再び提供の必要はなく、提供に係る情報について明確に言及することで足りる。

 

第18条(専門機関による報告のための取極)

 経済社会理事会は、人権及び基本的自由の分野における国際連合憲章に規定する責任に基づき、いずれかの専門機関の任務の範囲内にある事項に関するこの規約の規定の遵守についてもたらされた進歩に関し当該専門機関が同理事会に報告することにつき、当該専門機関と取極を行うことができる。報告には、当該専門機関の権限のある機関がこの規約の当該規定の実施に関して採択した決定及び勧告についての詳細を含ませることができる。

 

第19条(検討と勧告の人権委員会への報告の送付)

 経済社会理事会は、第16条及び第17条の規定により締約国が提出する人権に関する報告並びに前条の規定により専門機関が提出する人権に関する報告を、検討及び一般的な性格を有する勧告のため又は適当な場合には情報用として、人権委員会に送付することができる。

 

第20条(締約国および専門機関による意見の提出)

 この規約の締約国及び関係専門機関は、前条にいう一般的な性格を有する勧告に関する意見又は人権委員会の報告において若しくはその報告で引用されている文書において言及されている一般的な性格を有する勧告に関する意見を、経済社会理事会に提出することができる。

 

第21条(経済社会理事会から総会への報告)

 経済社会理事会は、一般的な性格を有する勧告を付した報告、並びにこの規約の締約国及び専門機関から得た情報であってこの規約において認められる権利の実現のためにとられた措置及びこれらの権利の実現についてもたらされた進歩に関する情報の概要を、総会に随時提出することができる。

 

第22条(技術援助の供与に関係する国連の諸機関諸に対する注意の喚起)

 経済社会理事会は、技術援助の供与に関係を有する国際連合の他の機関及びこれらの補助機関並びに専門機関に対し、この部に規定する報告により提起された問題であって、これらの機関がそれぞれの権限の範囲内でこの規約の効果的かつ漸進的な実施に寄与すると認められる国際的措置をとることの適否の決定に当たって参考となるものにつき、注意を喚起することができる。

 

第23条(権利実現のための国際的措置の形態) 

この規約の締約国は、この規約において認められる権利の実現のための国際的措置には条約の締結、勧告の採択、技術援助の供与並びに関係国の政府との連携により組織される協議及び検討のための地域会議及び専門家会議の開催のような措置が含まれることに同意する。

 

第24条(規約と国連憲章等との関係)

 この規約のいかなる規定も、この規約に規定されている事項につき、国際連合の諸機関及び専門機関の任務をそれぞれ定めている国際連合憲章及び専門機関の基本文書の規定の適用を妨げるものと解してはならない。

 

第25条(天然の富及び資源を享有する人民の権利の留保)

 この規約のいかなる規定も、すべての人民がその天然の富及び資源を十分かつ自由に享受し及び利用する固有の権利を害するものと解してはならない。

 

  第5部

第26条(署名・批准・加入・寄託)

 この規約は、国際連合又はいずれかの専門機関の加盟国、国際司法裁判所規程の当事国及びこの規約の締約国となるよう国際連合総会が招請する他の国による署名のために開放しておく。

 この規約は、批准されなければならない。批准書は、国際連合事務総長に寄託する。

 この規約は、1に規定する国による加入のために開放しておく。

 加入は、加入書を国際連合事務総長に寄託することによって行う百5国際連合事務総長は、この規約に署名し又は加入したすべての国に対し、各批准書又は各加入書の寄託を通報する。

 

第 27条(効力発生)

 この規約は、35番目の批准書又は加入書が国際連合事務総長に寄託された日の後3箇月で効力を生ずる。

 この規約は、35番目の批准書又は加入書が寄託された後に批准し又は加入する国については、その批准書又は加入書が寄託された日の後3箇月で効力を生ずる。

 

第28条(連邦国家に対する適用)

 この規約は、いかなる制限又は例外もなしに、連邦国家のすべての地域について適用する。

 

第29条(改正手続)

 この規約のいずれの締約国も、改正を提案し及び改正案を国際連合事務総長に提出することができる。同事務総長は、直ちに、この規約の締約国に対し、改正案を送付するものとし、締約国による改正案の審議及び投票のための締約国会議の開催についての賛否を同事務総長に通告するよう要請する。締約国の3分の1以上が会議の開催に賛成する場合には、同事務総長は、国際連合の主催の下に会議を招集する。会議において出席しかつ投票する締約国の過半数によって採択された改正案は、承認のため、国際連合総会に提出する。

 改正は、国際連合総会が承認し、かつ、この規約の締約国の3分の2以上の多数がそれぞれの国の憲法上の手続に従って受諾したときに、効力を生ずる。

 改正は、効力を生じたときは、改正を受諾した締約国を拘束するものとし、他の締約国は、改正前のこの規約の規定(受諾した従前の改正を含む。)により引き続き拘束される。

 

第30条(事務総長による通報事項)

第26条5の規定により行われる通報にかかわらず、国際連合事務総長は、同条1に規定するすべての国に対し、次の事項を通報する。

(a) 第26条の規定による署名、批准及び加入

(b) 第27条の規定に基づきこの規約が効力を生ずる日及び前条の規定により改正が効力を生ずる日

 

第31条(正文)

 この規約は、中国語、英語、フランス語、ロシア語及びスペイン語をひとしく正文とし、国際連合に寄託される。

 国際連合事務総長は、この規約の認証謄本を第26条に規定するすべての国に送付する。

 

 以上の証拠として、下名は、各自の政府から正当に委任を受けて、1966年12月19日にニュー・ヨークで署名のために開放されたこの規約に署名した。(署名省略)

 

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