取材・報道指針(ガイドライン)

 

社団法人日本新聞協会裁判員制度開始にあたっての取材・報道指針200816

社団法人日本新聞協会裁判員となるみなさんへ200926

産経新聞「事件・報道番組ガイドライン00921

東京新聞の事件報道ガイドライン概要 犯人視避け公正に(200915

毎日新聞記事スタイルの一部を見直す「裁判員制度と事件・事故報道に関するガイドライン2008年12月22

最高裁刑事局の平木正洋・総括参事官提示した裁判員に予断を与える可能性として次の6項目2007年9

 

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社団法人日本新聞協会;裁判員制度開始にあたっての取材・報道指針(2008年1月16日)

 

 重大な刑事裁判の審理に国民が参加する裁判員制度が2009年5月までに実施される。刑事司法の大きな転換期にあたり、日本新聞協会は、同制度下における取材・報道に関する指針をまとめた。我々は、本指針を踏まえて、公正な裁判と報道の自由の調和を図り、国民の知る権利に応えていく。

 裁判員法の骨格を固める段階から、裁判の公正を妨げる行為を禁止する必要があるとして、事件に関する報道を規制するべきだという議論があった。これに対し我々は、そのような措置は表現・報道の自由を侵害し、民主主義社会の発展に逆行するもので到底認めることはできないと主張してきた。

 刑事司法の目的のひとつは事案の真相を明らかにすることにあり、この点において事件報道が目指すところと一致する。しかしながら、事件報道の目的・意義はそれにとどまるものではない。事件報道には、犯罪の背景を掘り下げ、社会の不安を解消したり危険情報を社会ですみやかに共有して再発防止策を探ったりすることと併せ、捜査当局や裁判手続きをチェックするという使命がある。被疑事実に関する認否、供述等によって明らかになる事件の経緯や動機、被疑者のプロフィル、識者の分析などは、こうした事件報道の目的を果たすうえで重要な要素を成している。

 一方で、被疑者を犯人と決め付けるような報道は、将来の裁判員である国民に過度の予断を与える恐れがあるとの指摘もある。これまでも我々は、被疑者の権利を不当に侵害しない等の観点から、いわゆる犯人視報道をしないように心掛けてきたが、裁判員制度が始まるのを機に、改めて取材・報道の在り方について協議を重ね、以下の事項を確認した。

 捜査段階の供述の報道にあたっては、供述とは、多くの場合、その一部が捜査当局や弁護士等を通じて間接的に伝えられるものであり、情報提供者の立場によって力点の置き方やニュアンスが異なること、時を追って変遷する例があることなどを念頭に、内容のすべてがそのまま真実であるとの印象を読者・視聴者に与えることのないよう記事の書き方等に十分配慮する。

 被疑者の対人関係や成育歴等のプロフィルは、当該事件の本質や背景を理解するうえで必要な範囲内で報じる。前科・前歴については、これまで同様、慎重に取り扱う。

 事件に関する識者のコメントや分析は、被疑者が犯人であるとの印象を読者・視聴者に植え付けることのないよう十分留意する。

 また、裁判員法には、裁判員等の個人情報の保護や、裁判員等に対する接触の規制、裁判員等の守秘義務などが定められている。我々は、裁判員等の職務の公正さや職務に対する信頼を確保しようという立法の趣旨を踏まえた対応をとる。

 改めて言うまでもなく、公正な裁判はメディア側の取り組みのみによって保障されるものではない。裁判員等の選任手続き、裁判官による裁判員等への説示、検察官および弁護人の法廷活動、そして評議の場において、それぞれ適切な措置がとられることが何よりも肝要である。

 加盟各社は、本指針を念頭に、それぞれの判断と責任において必要な努力をしていく。

以 上         

 

社団法人日本新聞協会;裁判員となるみなさんへ(2009年2月26日)

 

 重大な刑事裁判の審理に国民が裁判員として参加し、裁判官と一緒に有罪無罪を判断し、有罪の場合には量刑も決める裁判員制度が今年5月21日から実施されます。日本新聞協会は、裁判員制度が始まるにあたって、裁判員を経験されたみなさんに判決後、記者会見による取材に協力していただけるようお願いします。

 裁判員制度は、国民の健全な社会常識を刑事裁判に反映させることによって、司法に対する理解を深めるとともに、司法への信頼をより向上させることを目的に導入されるものです。

 裁判員経験者が、その職務を果たして感じたこと、考えたことを率直に語り、社会全体で情報を共有することは「国民の司法参加」という制度導入の理念を定着させるうえで極めて重要です。また、裁判員経験者に対する取材・報道は、新たな制度による司法権の行使が適正になされているかどうかを検証するうえでも必要不可欠です。判決後、取材への協力を求めるのはそうした理由によるものです。

 裁判員法には、裁判員の職務の公正さや職務に対する信頼を確保するため、裁判員の個人情報や評議の秘密等については守秘義務が定められています。

 取材・報道にあたっては、この立法趣旨と裁判員経験者の意向を踏まえ、国民の知る権利に資する報道機関としての使命を果たしていきます。

以  上

 

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産経新聞「事件・報道番組ガイドライン」(2009年2月21日)    

 

 裁判員制度が2009(平成21)年5月から始まるのを機に、日本新聞協会は09年1月、「裁判員制度開始にあたっての報道指針」(協会指針)を公表しました。指針では「公正な裁判と報道の自由の調和を図り、国民の知る権利に応えていく」ことを確認する一方で、裁判員となる国民に過度の予断を与えないよう、取材・報道のあり方についていくつかの点で注意を喚起しています。産経新聞社はこうした協会指針を踏まえ、事件・裁判報道のガイドラインを次の通り定めることとします。

 

事件・裁判報道ガイドライン

 

1. 事件・裁判報道の目的・意義と基本姿勢

 

 協会指針では「刑事司法の目的のひとつは事案の真相を明らかにすることにあり、この点において事件報道の目指すところと一致する。しかしながら、事件報道の目的・意義はそれにとどまるものではない」と指摘。そのうえで「犯罪の背景を掘り下げ、社会の不安を解消したり危険情報を共有して再発防止策を探ったりすることと併せ、捜査当局や裁判手続きをチェックするという使命がある」と明記している。

 裁判員制度下においては迅速な審理が求められることから、裁判による真相解明機能の衰弱化も懸念される。それだけに、犯罪の背景を掘り下げ、真相を追究する事件・裁判報道が果たす役割はより重いものとなる。被疑事実に関する認否、供述などによって明らかになる事件の経緯や動機、被疑者のプロフィル、識者の分析などは事件報道に課せられた使命を果たすうえで重要な要素を成している。

 一方で、協会指針は「被疑者を犯人と決めつけるような報道は、将来の裁判員である国民に過度の予断を与える恐れがあるとの指摘もある」と注意を促している。産経新聞社では平成13年6月に定めた「記者指針」において、「過去においてメディアが無実の人を犯罪者のように扱った苦い経験を教訓として、裁判で有罪が確定するまでは慎重な上にも慎重な立場を堅持しなければならない」としている。

 被疑者段階での「容疑者」呼称、起訴後の「被告」呼称はこうした指針に沿うものであり、以前から「犯人視」しない報道を心がけてきたが、裁判員制度が始まるのを機に改めてその趣旨を徹底する。

 

2. 供述をはじめとする捜査情報に関する報道について

 協会指針では、捜査段階の供述報道について「供述とは、多くの場合、その一部が捜査当局や弁護士等を通じて間接的に伝えられるものであり、情報提供者の立場によって力点の置き方やニュアンスが異なること、時を追って変遷する例があることなどを念頭に、内容のすべてがそのまま真実であるとの印象を読者・視聴者に与えることのないよう記事の書き方等に十分配慮する」としている。

 配慮の方法としてはまず、できる限り情報の出所について明示することが求められる。情報の出所が警察・検察側なのか、被疑者・被告側なのか、被疑者の近隣住民なのか、被疑者を知る関係者なのかなどを明らかにすることによって情報の位置付けが明確となり、報道に対する読者の受け止め方も違ってくるからだ。

 また、捜査段階での被疑者の供述が絶対的なものではないということを踏まえ、そのことが読者に伝わるように記事の書き方を工夫する。捜査段階で捜査当局が得た証拠や関係者の供述についても同様の工夫が必要となる場合がある。被疑者・被告側の主張についても、可能な限り、取材する。

 

3.プロフィル報道について

 協会指針は「被疑者の対人関係や成育歴等のプロフィルは、当該事件の本質や背景を理解するうえで必要な範囲内で報じる。前科・前歴については、これまで同様、慎重に取り扱う」としている。事件報道の目的・意義を果たすうえでどこまでが必要な範囲内かは、取材結果に基づいて個別に判断する。報道する場合はできるだけ情報の出所を明示し、被疑者が犯人であるとの印象を植え付けないよう書き方や表現を工夫する。

 前科・前歴についても、事件報道の目的・意義を果たすうえでの必要性を十分検討し、報道する場合は慎重な表現を心がける。

 

4.識者コメントについて

 協会指針は「事件に関する識者のコメントや分析は、被疑者が犯人であるとの印象を読者・視聴者に植え付けることのないよう十分留意する」としている。事件報道の目的・意義を果たすうえで識者コメントが必要と判断した場合、「逮捕容疑が事実とすれば」「捜査当局の調べが事実ならば」などと表現を工夫する。

 

5.裁判員裁判の報道について

 裁判員の取材について、協会指針は「裁判員法には、裁判員等の個人情報の保護や、裁判員等の守秘義務が定められている。我々は、裁判員等の職務の公正さや職務に対する信頼を確保しようという立法の趣旨を踏まえた対応をとる」としている。

 具体的には(1)裁判員、補充裁判員の氏名、住所など、その人物を特定できる個人情報は原則として報じない(2)裁判員選任から判決言い渡しまで、裁判員、補充裁判員には接触しない(3)裁判終了後、裁判員経験者らの個人情報の報道は本人の意向を尊重する−といった対応となる。

 しかし、裁判員らの違法行為や非行について取材・報道する場合、裁判官による違法な評議の運営などについて取材・報道する場合は例外で、個別のケースごとに検討する。

 公判の取材・報道については検察側、被告・弁護側の対等報道を心がけ、「被告=有罪」を前提としたような表現は避ける。

 

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東京新聞の事件報道ガイドライン概要 犯人視避け公正に(2009年2月15日)

 

 事件・事故の報道に携わる記者たちの新しい「海図」が出来上がった。東京新聞(中日新聞社)の「事件報道ガイドライン」。事件担当デスクや紙面編集を担当する整理部デスクを中心に約一年間にわたって検討し、事件や事故を報じる重要さをあらためて確認。その上で、情報の出所を明示したり、逮捕容疑を明確にしたりするなど、より公正で客観的な報道を目指し、記事スタイルを改めた。三月から実施する。

「情報の出所」を明示する

 事件・事故についての情報は、圧倒的に捜査当局に取材したものが多いが、そこには主観や誤導が入り込む可能性がある。弁護側に取材したものも同様にバイアス(偏り)がかかっている恐れがある。

 特に事実関係に争いがあるケースでは、互いに自らに有利になるよう情報提供することも考えられるが、情報源があいまいなままでは、読者はそうした「前提」を意識して読むことができない。

 今後は、読者に判断材料を提供するため、「○○署によると」「□□容疑者の弁護士によると」といったふうに可能な限り情報源を明示していく。

「逮捕容疑」は区別して書く

 逮捕容疑について、これまで本紙は「調べでは、〜した疑い」などと書いてきた。しかし、この書き方だと、書かれていることが逮捕容疑なのか、ほかの捜査情報を含むのか明確ではない。

 読者の中には「新聞社の調べ」と誤解している人もいた。今後はそうした誤解を防ぐため、「逮捕容疑は、〜としている」「〜とされる」などと明示し、逮捕容疑の内容に絞って書くことにした。書類送検や短い記事の場合は「容疑は、〜としている」「〜とされる」などとする。

「否認」の主張は必ず盛り込む

 容疑者が逮捕容疑について認めているか否認しているかは、読者が事件の内容について判断する上で、重要な要素となる。

 認否については、これまでも原稿に盛り込むことが多かったが、今回、否認していることが分かった場合は必ず、その旨を書くことを明記した。

 供述は容疑者・弁護側から取材することが望ましいが、捜査段階では弁護士がついていなかったり、誰か分からなかったりすることもある。そうした場合は、捜査当局を通じて供述を取材し、情報源を明示した上で、認否を明らかにする。

「現行犯逮捕」でも断定しない

 現行犯逮捕のケースでは、これまで「強盗の現行犯で、○○容疑者を逮捕した」といった書き方をしてきた。しかし、痴漢冤罪(えんざい)事件など、現行犯で逮捕されても「犯人」とは限らず、裁判で無罪となることもある。

 そこで今後は、現行犯逮捕の場合でも通常の逮捕と同様に「強盗の疑いで、○○容疑者を現行犯逮捕した」などと「疑い」を付け、あくまでも「容疑」がかけられた段階であることを明らかにするようにした。

 ただし、衆人環視の中で起き、逮捕された容疑者の犯行であることがはっきりしている場合は、これまで通りの表記とする。

「余罪」や別件逮捕 明確に区別

 窃盗事件などでは、余罪の多さがニュースになることがある。しかし、逮捕容疑そのものは少額の窃盗にすぎず、あとは捜査当局の「見立て」にすぎないことが珍しくない。

 そこで、今後は逮捕容疑と余罪の見立てを明確に区別し、まず逮捕容疑を書き、その後、情報の出所を明記した上で、容疑以外について書くことにした。

 「余罪」という言葉は、既に罪があることが前提となるので原則として使わず、例えば「警視庁によると、○○容疑者は『ほかにも百軒以上に盗みに入った』と供述している」などとする。

 別件逮捕も同様で、まずその段階の逮捕容疑について書く。より重大な事件への関与の可能性がある場合は、「○○さん殺害についても関連を調べる」などと付記する。

「無罪推定」の原則を尊重

 事件の背景を理解する上で、容疑者・被告の成育歴や友人関係などのプロフィル(横顔)は重要な要素となる。

 だが、刑事司法の原則は「無罪推定」。容疑者らを犯人と断定できない段階、特に否認しているケースでは、犯人視した報道は避けなくてはならない。

 仮に当事者が犯行を認めている場合でも、不当におとしめることは許されない。近所の人の憶測を裏付けなしに記事にしたりせず、情報の出所を示して、信頼できる情報を節度を持って書く。

前科・前歴は必要性を吟味 

 前科・前歴は原則として書かないことになっている。かつて罪を犯したとはいえ、刑期を終えれば更生したと見なされるからだ。

 しかし、例えば、殺人犯が出所後に再び殺人を犯したとして逮捕されたり、拳銃を使った犯罪を繰り返したりした場合は、現在の事件の背景を理解するために、過去の犯罪に触れざるをえない。

 前科・前歴の掲載はその必要性を吟味し、慎重に判断する。

「起訴事実」は「起訴内容」とする

 容疑者が起訴された段階では「無罪推定」が働いている。また、起訴状の描く構図の通りに裁判で事実認定されるかどうかは分からない。これまでは「起訴状によると〜した」と断定的に書いてきたが、裁判員に予断を与えたり、憲法で定める「公平な裁判を受ける権利」に影響を与えたりする可能性があった。

 このため、今後は「起訴状によると〜としている」「〜とされる」といった書き方に改め、あくまでも検察側の主張であることを示す。同様の理由で「起訴事実」という表記は「起訴内容」とした。

双方の主張のバランスに配慮する

 これまでの裁判報道では、裁判が始まったばかりなのに、検察側の冒頭陳述の内容を確定した事実であるかのように報じることがしばしばあった。今後は、検察側の冒頭陳述や論告を検察側の主張にすぎないことを明確にし、「主張した」「指摘した」といった表現にとどめる。弁護側の冒頭陳述や最終弁論についても相応に報じ、双方のバランスに配慮する。

見出しで予断を与えないようにする 

 「見出し読者」という言葉があるように、見出しの影響力は大きい。記事が配慮の行き届いたものであったとしても、見出しが配慮に欠ければ、意味がなくなってしまう。

 ガイドラインは、見出しについても「情報の出所明示」など、なるべく原稿と同じ原則を適用。見出しにより、予断や偏見が生じないよう戒めている。

写真でも不当におとしめない

 記事と同様に、写真や写真説明でも、容疑者を不当におとしめないようにする。

 容疑者の写真を掲載する場合は、あえてふてぶてしく見えるような写真を選んだりしない。

誠意もって被害者に取材 

 被害者側の取材は、事件の本質に迫るためにも、捜査当局の情報を検証する意味でも重要だと考える。

 一方で、事件で苦しむ被害者・遺族を傷つける「二次被害」は絶対に起こしてはならない。報道の自由を振りかざすのではなく、被害者側の心情に配慮して、誠意を持って取材に当たる。

 被害者側が参加した裁判などで、被害者らが被告に感情的な言葉をぶつける場合があるが、記事にする際は、被告を不当におとしめないようにする。

 

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毎日新聞;記事スタイルの一部を見直す「裁判員制度と事件・事故報道に関するガイドライン(2008年12月22日)

 

 ◆「裁判員制度と事件・事故報道に関するガイドライン」のポイント

○「無罪推定」が刑事司法の原則であり、捜査段階・公判ともに「犯人」と決めつける報道を避け、客観的な報道に努める。

○報道の信頼性を高めるため、情報の出所を原則として明示する。

○捜査過程で得た供述に関する情報は伝聞であり、変遷することもあるため、特に慎重に報道する。

○容疑者の成育歴などプロフィルは、事件の本質や背景の理解に必要な範囲で報じる。容疑者をおとしめるような表現は避ける。

○被害者報道は、被害者の思いを酌みながらも、処罰感情を強調しすぎないよう、見出しの表現などを考える。

○事件の全体像が判明しない段階では、識者談話が、容疑者・被告、被害者らの誤った印象を与える恐れもあるため、留意する。

 ◆主な記述の変更例

「調べでは、△△容疑者は〜した疑い」→「逮捕容疑は〜としている」

「関係者によると」→「捜査本部によると」「捜査関係者によると」など

「起訴事実」→「起訴状の内容」「起訴内容」

「起訴状によると〜した」→「起訴状によると〜したとされる」

 

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最高裁刑事局の平木正洋・総括参事官が提示した裁判員に予断を与える可能性として次の6項目

 

07年9月27日・28日に「マスコミ倫理懇談会全国協議会」の第51回全国大会が開催され、裁判員制度の実施を前にして、に予断を与えないためのマスコミとしてのあり方を一つのテーマに論議した。報道、広告両部門の計7分科会には、約350人が参加した。

「公正な裁判と報道」をテーマに、裁判員制度導入後の犯罪報道のあり方を考える2つの分科会には、最高裁刑事局の平木正洋・総括参事官と西村健弁護士(大阪弁護士会)が講師として招かれた。その中で、平木正洋・総括参事官は、「松本サリン事件」を具体的に検証し、現在の報道のあり方を問い、裁判員に予断を与える可能性として次の6項目を提示した。これらの報道が、市民に「容疑者=犯人」という意識を刷り込む危険性が高い。市民が参加する裁判員制度の下では「無罪推定」の原則を無意味にしてしまう。

 

1.容疑者が自白していることや自白の内容を報じる
2.容疑者の弁解に「矛盾がある」「不合理だ」と指摘する
3.DNA鑑定結果などの証拠を報道する
4.容疑者の前科・前歴を伝える
5.容疑者の生い立ちや対人関係を報じる
6.有罪を前提にした有識者や専門家のコメントを掲載する
 

 

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